ビタミンCのさまざまな働き ―生理作用を中心として―

「 完璧活用 ビタミン BOOK 」の 連載

 

ここではCの生理作用についてお話します。ただ、生理作用と薬理作用の区別は、一部が重なり合ったりして、はっきり区別できないことをお断りしておきます。

●鉄の吸収をよくします。
食品の中に含まれる鉄分で人体には吸収されない形のものを、吸収されやすい形に変えることができます。

●メラニン色素が沈着するのを抑えます。
メラニン色素(シミやそばかすのもとになる色素)が皮膚に沈着するのを防いでくれます。

●抗酸化作用により生活習慣病を予防します。
Cの抗酸化作用は、体の中で重要な働きをすると考えられています。体の中で過酸化脂質が多量に生じると、動脈硬化や脳梗塞、心筋梗塞などの原因になるといわれています。Cはこの過酸化脂質が生じるのを抑え、生活習慣病を予防できるのではと注目されています。

●強くてしなやかなコラ-ゲンをつくります。
コラ-ゲンとは、タンパク質の一種で、人間の体のタンパク質の三分の一をも占めています。骨の強化に役立ち、細胞と細胞をつなぎ合わせ、しっかりと固める“接着剤”のはたらきをしています。Cはこのコラ-ゲンに含まれるハイドロキシプローリンというアミノ酸を作るのに必要なのです。コラ-ゲンは、傷の回復や止血に重要な働きをします。また、皮膚の張りの衰えを防いだり、細胞を強化してウイルスの広がりを妨げる働きをします。

●抗ストレス作用があります。
ストレスとは、外部からの刺激に対して生体が反応し、何らかのゆがみを生じた状態です。普通ストレスというと、精神的、神経的な緊張という意味で使われることが多いのですが、実は物理的刺激、例えば騒音、けが、やけど、手術などをも含むわけです。さて、このストレスが大きくなると、人間の体は一般にホルモンの分泌量を増やすことで対処します。特に副腎皮質ホルモンの分泌が増えます。Cは、この副腎皮質ホルモンを作り出すのに重要な役割を果たしているのです。

●免疫力を強くします。
Cは、私たちの体の免疫の仕組みに深く関わっており、ウイルスや細菌の感染に対する抵抗力を強めてくれます。また、白血球やリンパ球の機能を高めてくれるといわれています。

●インターフェロンが作られるのを促進します。
インターフェロンとは、ウイルスを抑える働きをする生理的物質で、白血球に含まれています。Cによって、ウイルスに対する抵抗力が強まるといわれています。

●抗ヒスタミン作用があります。
細胞の中にはヒスタミンという物質があります。アレルギーの諸症状は、このヒスタミンが遊離することによって起こりますが、Cはこの反応を抑える物質を増やします。

●生体異物を解毒します。
毒物や薬物の中毒の時には、Cの必要量が増します。脂溶性の毒物や薬物は、肝臓の中のミクロソームという水酸化酵素によって解毒されますが、この酵素の活性がビタミンCによって増強されるのです。

 

出典 完璧活用 ビタミン BOOK 
鈴木吉彦 著 (株) 主婦の友社 発行