ビタミンDは、人間の体内で作り出せます

「 完璧活用 ビタミン BOOK 」の 連載

 

 ビタミンDは当初、D₁からD₇まで7種類ありました。最初に発見されたD₁は、その後の研究でD₂と別の物質の混合物であることがわかって欠番になり、現在ではD₂からD₇まで6種類あります。いずれも生理作用が同じなので、Dと総称しています。

 

 このうち、D₄からD₇は天然に存在する量が少なく、またビタミンDとしての働きも弱いためにあまり重要視されていません。そこでビタミンDといえば、一般にD₂とD₃を指すことになっています。

 

 D₂は化学名がエルゴカルシフェロール、D₃は同じくコレカルシフェロールという物質で、いずれも水には溶けず、有機溶剤にはよく溶けます(脂溶性)。化学的には非常に安定しており、食品の加熱、加工、貯蔵などで分解することはありません。

 

 D₂は植物に、D₃は動物に含まれています。人間の場合は、D₂,D₃共に生理作用は同じです。そこで、医薬品には、より合成しやすいD₂が主に利用されています。

 

 よく知られているようにビタミンD₂は、日光の恩恵によって人間の体のなかで作り出せる唯一のビタミンです。皮膚の表面にある7-デヒドロコレステロ-ル(ププロビタミンD₃)という物質が日光の中の紫外線に当たるとDになり、さらにD結合タンパク質と結合して体内に吸収され、肝臓や腎臓で活性型にかわって、様々な生理作用を行うわけです。このような生合成で人間が作り出すDの量は、必要量のおよそ50%といわれます。

 

出典 完璧活用 ビタミン BOOK 
鈴木吉彦 著 (株) 主婦の友社 発行