減食を続けていると胃が小さくなる?

「 まちがいだらけのダイエット」の 連載

 

物理的な意味ではまちがい
 ダイエットを続けて食べる量が減ると、胃が実際にその体積や容積を縮小して小さくなることを確かめた報告は、今のところないようです。ですから物理的な意味では胃が小さくなることはありません。

 

ある意味では正しい
 しかし、実際にダイエットを続けたら、自然に食欲がコントロールされて、以前のようには食べたくなくなったという話はよく耳にします。その医学的な根拠はまだわかっていませんが、おそらくダイエットすることにより、胃の排出速度が変化し、糖質などの栄養素がすばやく吸収されて、満腹感が得やすくなるため、「食べるとすぐに満腹になる」という状況が作られるのではないかと考えています。

 考えてみると、この「ダイエットすると胃が小さくなる」という言葉は、ダイエットの本質をついているとも言えます。きちんとした食生活をしていけばいくほど、薬などの手を借りずに、良い方向に向かうことが起こりえるのですから、それこそ願ってもないことでしょう。こうしたことが起こる生理的システムが解明されれば、将来、何かもう少し簡単にできる新しいダイエット法の知恵が生まれてくるかもしれません。

 

出典 まちがいだらけのダイエット
鈴木吉彦 著 (株) 保健同人社 発行